代表理事からのご挨拶

  学童保育研究を目的として竹内常一・二宮厚美・新妻二男代表理事、石原剛志事務局長の体制で2010年6月19日に発足した本学会は、今年10周年を迎えた。教育系学会、福祉系学会、保育系学会、建築系学会などで行われてきた学童保育研究は、本学会設立によって総合的専門的に議論する場が整えられ、学童保育の本質、学童制度のあり方、実践、外国比較、資格制度、環境構成などをめぐって研究が旺盛に行われてきた。その成果は、学会設立2年後に発刊された『現代日本の学童保育研究』(2012年旬報社)、学会発足10年を期して発刊された『学童保育県有の課題と展望』(2021年明誠書林)に集約されている。

  本学会は2014年に日本学術会議によって協力研究団体に指定され、以後、厚生労働省に「放課後児童支援員認定資格研修の質的向上に関する意見書」(2018年6月1日)を提出、「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急声明」(2020年3月14日)、「日本学術会議推薦新会員の内閣総理大臣による任命拒否に関する声明」(2020年10月16日)等を発して学術団体として社会的な活動を展開してきた。

  この10年を振り返れば、本学会設立によって学童保育研究は飛躍的に進んだといっても過言ではない。若手研究者が多く真摯で活発な議論が本学会の持ち味でもあった。だが、2019年末からのコロナ禍は新たに多くの研究課題があることを私たちに示した。コロナ禍という社会的危機にあって学童保育の存在意義が確認されたものの、改めて、学童保育とは何か学童保育で何が保障されるべきかが鋭く問われることになった。これまで以上に、こうした研究課題に果敢に挑戦する学会として活動を続けていくことが必要である。小さな学会であるが期待に応えていきたいものである。

  学童保育に関わる研究者、支援員、行政、経営運営に携わる皆さま、私たちとご一緒しませんか。学会にご加入下さい。

2021年11月20日
代表理事 垣内 国光  (明星大学名誉教授)

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京都市伏見区深草藤森町1番地 
京都教育大学教育学部家政科
松本歩子研究室気付
日本学童保育学会事務局      
jimukyoku@gakudouhoikugakkai.com

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